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(1)増加する夜間や休日の時間外受診者
少子化の波におされ、こどもの数は年々減少しています。その分、病院を受診するお子さんの数も減少していそうに思えますがそうでもありません。乳幼児の受診数全体は横ばいではありますが(図1)、夜間や休日の時間外受診に限ってはむしろうなぎのぼりとなっています(図2)。


これは、核家族化や少子化が背景にあると考えられます。昔は子育ての経験者が近くにいてその経験を伝えたり、第2子、第3子と子育てを重ねたりすることで、ちょっとした体調の変化に対してはご家庭で判断ができていました。実際のところ、小児救急医療受診者の9割以上が軽症の患者さんであり、中には受診しなくても大丈夫だった患者さんもいるとのことですから、昔でしたら誰かに相談し、おうちで様子をみていられたのかも知れません。
また、社会構造の変化から、仕事を持つおかあさんが増加しました。日中は仕事があるため通常の外来受診を難しく感じており、やむなく時間外に受診をしていることも、夜間や休日の時間外受診者増加に関係しているようです。
(2)減少する小児科
病院を継続させるためには経営をしていかなければなりません。そのような中で、現状 の診療報酬制度では小児科は採算性が悪く、経営を圧迫する要因となってしまうので、小児科を廃止する病院が増加しているのです。
(3)なり手が減少している小児科医
医師の全体数に変化はないのに小児科医は減っています。これは、医学部を卒業し、国試を受け、晴れて医師になった若手の医師の中に、小児科を希望する人が少ないことが原因です。また、現役で頑張っている小児科医もこれから高齢化していくので、今後、医師の確保が問題となってくるでしょう。
(4)過酷な状況におかれている小児科医
上記(3)にも関係してきますが、小児科医が少ないと、必然的に一人一人にかかる負担が大きくなります。具体的に労働時間をみてみると(図3)、通常勤務に加えた一カ月の超過勤務時間は20代では中央値約110時間(!)、30歳代約80時間、40歳代でも約70時間という過酷さです。これだけ時間が長くなるのは、通常勤務を終えた後に夜間勤務(当直)、そして朝そのまま通常勤務と連続して働かなければならない場合があるためです。

ゆっくり休むこともできず、疲れのとれないまま働かなければならない過酷な状況の中で、小児科医はどのように感じているのでしょうか。大阪・小児救急医療機関連絡会議の行ったアンケートによると、“体力・健康への不安”、“当直あけの通常勤務への影響”、“余暇・休日の減少”、さらには“医療事故の不安”など、さまざまな問題・不安をかかえています。さらには、7割の小児科医が「限界」「大変疲れる」と感じています。現に過労死した小児科医もいるほどです。
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